竹﨑 大輝

研究医は臨床の最前線に立ちながらその進歩に貢献できる

研究しつつ病棟業務や外来処置を担当させてもらっているので、忙しくも充実した日々を送っています。手術のための入院から全身性の水疱症や創傷の処置、検査や皮膚生検まで、業務は多岐に渡ります。
大学病院に紹介で入院する患者さまは重症な場合も多く、入局当初は「本当に回復することができるのか、命を救うことができるのか」と正直不安になることもありました。患者さまの状態だけでなく心に寄り添い、最適な治療方針をチームで検討します。回復を見届けられる喜びこそが医療人の醍醐味。より多くの患者さまの笑顔のために、常に最新の医療知識と技術を学び続けることが重要だと考えています。今後も専門知識を深め、医療技術を磨き続けることで、患者さんの生活の質を向上させていきたいと考えています。

竹﨑 大輝(専攻医・2020年入局)


入局の決め手となったこと

大学病院ならではの豊富な臨床経験が積める点と、研究に力を入れている点に魅力を感じていました。見学時のカンファレンスでは、入院患者さまの検討だけでなく、生検や手術で採取された病理組織の検討が活発に行われていたことに大いに感銘を受けたことが入局の決め手となりました。

入局して良かったこと

入局後も、多様な症例に触れて学べる環境と、医局に隣接する研究室で多くの先生が日々研究に励んでいる姿勢が非常に刺激になっています。臨床でも研究でも、困った時に相談しやすい雰囲気なので、若手でも遠慮せずのびのびと学べる環境が整っていると感じています。

研究について

乾癬と他の疾患との関わりをマウスモデルや細胞モデルで検討しています。乾癬の病態に関与する分子メカニズムや免疫応答の解明を行い、他の疾患との共通点や相互作用を明らかにすることで、新たな治療法や一人ひとりの患者さまに適した治療法の開発を目指しています。
皮膚疾患に関する理解を深め、新たな治療法の開発に貢献できることが研究医の魅力。実験データの解釈や分析において予期しない結果が出た時は、条件を変えての再実験や研究自体を一から見直す必要があります。しかしそれは新たな発見に繋がる可能性も含んでいます。実験を通じて病態のメカニズムを解明する過程は、苦しくもあり醍醐味でもあると思います。未知なる事象の解明に携わることの意義を感じながら、研究を続けていきたいです。

1日の流れ

8:00 【朝回診】 回診はチーム制。入院患者さまのお話が直接聞ける機会です。小さな変化も見落とさないように、しっかり耳を傾けます。
9:00 【外来診療】 外来開始。シュライバーや通院患者さまの処置と検査を行います。
12:00 【昼食】 病院にはパンやうどんなどさまざまな飲食店が。急患がなければランチタイムはゆっくり取ることができます。
14:00 【夕回診・カンファレンス】 朝回診と同様、患者さまの診察や処置を行います。入院患者さまや病理組織のカンファレンスの日もあります。
18:00 【退勤・研究】 定時退勤を基本としています。余力があれば退勤後に実験を行うことも。

入局を考えている方へのメッセージ

当科へ入局すれば、多様な症例に触れながら臨床能力を高められます。一方、大学院に進むこともできるので、新たな治療法の開発や病態の解明に貢献できる可能性があります。臨床でも研究でも困ったときには相談しやすい環境があるのが当科の魅力のひとつです。皮膚科医としての専門知識を高めながら研究に取り組むことで、より幅広い視野が得られます。入局を心待ちにしています!